一年の締め括り(って、ホープフルSも東京大賞典もあるけど)としては非常に個人的な話から入りますが。
私には2歳年下の弟がいまして。子供の頃、兄貴の私は自分で言うのもなんですが、それなりに勉強はできる方でした。ただし運動は少し苦手。逆に弟は勉強は苦手でも、運動神経はバッチリ。
「二人を足して2で割ったらちょうどいいのに」
…なんて言葉、意外と兄弟あるあるなんじゃないかと思っているんですがw
そんな私は、小4から周囲のお友達に影響を受けて剣道を習い始めました。一方、弟はというと、早実の荒木や横浜の愛甲が活躍した高校野球人気に影響を受けたのか、ほぼ同じ時期にリトルリーグに入団いたしまして。
当時はやはりスポーツといえば野球の時代、バックアップも必要とあって、両親は弟のリトルリーグの練習の方に入り浸るようになりました。しかし、自分の通う剣友会には大事な試合があっても、ほとんど応援には来たことがない。気がつけば、親父がリトルリーグの審判までやってたりしてw
で、そんな親のえこひいきに反発して、弟のことがコンプレックスに…なんてことは一切ありませんでした。どうせ大して強くもなかったし、変にプレッシャーがない分だけ気楽だったというか。
思うに、長男というものはいつも両親から「お兄ちゃんでしょ、我慢しなさい」と言われて育ってきてるわけで、そういうことにも自然と慣れているんではないでしょうか。弟より先に生まれて、確実に何年かは親からの愛情を一身に背負ったことがある原体験から、心のどこかに余裕もあるのかもしれない。
要は、世の中にいる“長男”というものは、弟にコンプレックスを抱くなんてことは、滅多にないんじゃないかと思ってたりするんですが。
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さて、そこで横山和生騎手なんです。
11年前にデビューして、親の七光りで期待されたものの鳴かず飛ばず。後からデビューした弟の武史にあっという間に追い越され、今年はついに関東リーディングへ。典弘お父さんまでもが「弟は天才ですから」と言っていたなんて話もあるし、兄貴のメンツは丸潰れ…。
なんてことを、和生お兄ちゃんは本当に思って、苦しんでいるんでしょうか。
「ああ、G1も取ったし、関東リーディングにもなったんだ。やっぱり弟はすげえなぁ」
…なんて、呑気なことを考えていたりするような気がするんですよねw
じゃあ、そんな性格だから、和生お兄ちゃんの馬は買いたくない…そんなことを言いたいわけではないんです。
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ここで面白い記事を見つけました。
つまり、和生騎手は、弟の躍進を機に父親からのアドバイスを受けて、エージェントの雇うのをやめようと決意。その後、栗東の安田隆行・翔伍という親子調教師と懇意になり、有力馬が回されようになった結果、関東リーディング上位にまで上り詰めたというのです。
これがどれだけ凄いことなのかわかりますか? 今のリーディングの順位を見てもらえれば一目瞭然です。
関東・関西とも、勝率上位10人のうち、エージェントを雇っていない騎手は横山和生騎手ただ一人なんですよ。
横山和生騎手は「努力する天才」なのかもしれません。だとしたら、今なら騎乗技術で弟と比べても引けは取らないでしょう。いや、むしろエージェント次第で有力馬にいくらでも乗れる現行の制度を考えれば、エージェントなしでリーディング上位に名を連ねる横山和生騎手は、日本でも1,2位を争う名騎手の可能性だってあるのです。
そこにこの大チャンスですよ。G1馬・タイトルホルダーのスライド騎乗。まあ、武史騎手からすれば、お兄さんに代役を務めてもらえれば、エフフォーリアがここでコケても、来年の春天路線でタイトルホルダーへと戻ることは簡単と判断したのかもしれません。
で、この「コケても」を自分は深堀りしてみるわけです。普通に考えれば、今年の有馬記念はエフフォーリアに死角はありません。ただ、自分には気になるのです。なぜ、今年のローテが天皇賞から有馬記念になったのかが。
シャフリヤールというライバルはいれど、王道で神戸新聞杯orセントライト記念→菊花賞→有馬と進み、準三冠馬+有馬という道を選んでもよかったはずです。距離に不安があるというのなら、天皇賞→ジャパンカップという黄金のローテもある。
天皇賞から有馬記念というのは、あのアーモンドアイが有馬で惨敗したローテなんですよ? ましてや、天皇賞にはコントレイルとグランアレグリアが待ち受けていて、勝てる見込みも多くはなかったというのに…。
結局、距離とエフフォーリアの体質や適性を考えたらこのローテしか組めず、取りこぼしのことまで考える余裕がなかったということなんでしょうか。菊花賞を回避させてるのに、「中山2500mなら確実にこなせる」とか、普通は考えないと思うんですが…。
本調子でない上の引退レースで、強い負荷が欠けられているとは思えないクロノジェネシスをオミットすれば、いよいよ今年最後の競馬ロマンが見えてきます。冬の中山で繰り広げられる、史上最大の兄弟喧嘩によるデッドヒート。なんだかワクワクしてくるじゃないですか。

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ちなみに。
有馬記念の大外16番の成績は[0 0 0 23]で圧倒的不利こんな説が飛び交っておりますが。へそ曲がりの自分は、あえてその23頭がすべて何番人気だったかを調べてみました。結果はこちらです。
[0 1 2 20]これ、どう思います? つまり
23頭中20頭は人気通りの着順だったということです。
ちなみに2番人気になった馬は92年のラインシャワー。年配のファンならわかると思いますが、15番人気のメジロパーマーが見事に逃げ切った大荒れの年です。大外枠が響いたというよりも、メジロパーマー以外の全頭が仕掛けるタイミングに遅れてしまい、逃げ切りを許したレースでした。
3番人気は2頭いましたが、そのうちの1頭は79年のビンゴガルーで、競争中止となっているので除外。もう1頭が07年のご存じウオッカです。大外がどうというよりも、中山のコース適性自体に難があったと言えませんか?
つまり、大外枠に着外の馬しかいないのは、
過去の大外枠に人気馬がほとんど入らなかったというだけで、実際に不利かどうかはわからないと思うわけですよ。
だから、タイトルホルダーが大外枠に決定したのを見て、横山和生騎手が言った強気な発言は、決して強がりではありません。むしろ、セントライト記念で内枠スタートから詰まって脚を余したことを考えれば、大外枠の方がすんなりと前に出れるはずです。また、2020年のデータとなりますが、
横山和生騎手は8枠で驚異の複勝率32.6%を記録したことがあるんですよね。「嫌いじゃないです」は極めて本音なのではないでしょうか。
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■有馬記念《GI》予想■
◎タイトルホルダー 〇エフフォーリア ▲ステラヴェローチェ
△アカイイト △アサマノイタズラ △ウインキートス
△クロノジェネシス △ディープボンド パンサラッサ、アリストテレス、シャドウディーヴァも本当に気になったんですが…。
パンサラッサはロードカナロア産駒、アリストテレスは春天などを見るにベストは2200m、シャドウディーヴァはJCで直線最後にパタッと脚が止まったところに距離の限界を見えた気がしたので、消しておきました。タイトルホルダーがひと工夫加えた逃げを考えた場合、スローの決め手勝負にはならないと思うんですよね…。
単勝 ⑯
馬連 ⑯−⑤⑥⑦⑨⑩⑬⑭(7点)
3連複 ⑯−⑤⑥⑦⑨⑬⑭(15点)
3連単マルチ ⑯−⑩−⑤⑥⑦⑨⑬⑭ (36点)距離の問題でエフフォ-リアが飛ぶ可能性もなくはないということで、エフフォーリアなしの3連複を入れておきます。
それにしても、世相を表すような馬券には一切なってないな…。あ、東京五輪の「阿部姉妹同日金メダル」にかこつけて、
タイトルホルダーとメロディーレーンの馬連を少しだけ抑えておこうかしら…w
当方の予想を参考にしてハズれても、責任は一切取りませーん!
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