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かっぱがれ編集・秋のへっぽこギャンブル日記

基本はギャンブル日記だけど、まあ趣くままにてきとーに。

ネットプロレス大賞2020

さて。今年も「ネットプロレス大賞2020」にエントリーさせてもらいます。

何度も書いてるので、この「ネットプロレス大賞」の主宰である杉さんとのつながりはこちらを(←手抜きw)。

ちなみに2020年の生観戦回数はさすがに減って、新日が4回、NOAH、DDT、みちのくが各1回で、計7回でした。昨年の観戦数は15回なんで、半減ですね。RIZINを含めると8回。この8回のうち地方観戦が3回(RIZIN浜松、DDT名古屋、新日大阪)というw 毎年10回近く行く後楽園ホールが昨年は2回しか行ってなくて、コロナの影響で自分のプロレス観戦スタイルも変容していることに改めて気づかされるというか。

そうそう、このコロナ禍で、各プロレス団体では無観客興行が余儀なくされました。これって、興行のスタイルだけではなく、プロレスのソフト面でも大きな変化があったと思っていて。

モニター越しで今までプロレスを見てきた人たちは、“観客の声援”もパッケージでプロレスを見ていました。観客が盛り上がってるので「なんか面白そう」となるわけです。お笑い番組の“笑い屋さん”効果。これが不可能となってしまった結果、プロレスの虚構な部分がより強調して見えるようになってしまったんではないかと。

猪木引退後の新日本プロレスは、親格闘路線がアルティメットロワイヤルなど数々の失敗を経て、試合内容がアメプロ化されたところにオカダ・カズチカという救世主が登場して、人気がV字回復したわけですが。

ところが、そういったエンタメが強調される動きというのは、観客が会場にいて声援を送ることで成立していたことが、この無観客開催で白日の下にさらされてしまったような気がするのです。レスラーと観客は「共犯関係」だった…とか言うと、途端にターザン山本的になりますが^^;

はっきり書いちゃうと、無観客開催によって、プロレスのエンタメ演出がわざとらしくみえるようになってしまった。

昨年後半から制限付きの有観客開催が解禁しましたが、声援禁止で拍手しか流れない会場では、状況はほぼ変わっていないように思えます。そんな「新しい生活様式」下のプロレスも半年が経過して、団体ごとで取り組み方が分かれてきたような…それを説明していく形で、今年の自分の投票を紹介していきたいと思います。

◆MVP◆
1位:ASUKA
2位:潮崎豪
3位:KENTA


ついに1位にしちゃいました、ASUKA。

だって当然でしょ? 世界のWWEで女性選手としての2人目のグランドスラム(RAW・SD・NXT・タッグの全王座獲得)達成ですよ? それもフロックでの王者ではなくて、妊娠で離脱したエースのベッキー・リンチの留守を預かる形で、WWEの女子部門をストーリーラインの主役としてリード。これがどれだけ凄いことかは、中邑がなかなか第一線で活躍させてもらえない現実を見ればわかります。日本人の「ジョシプロ」レスラーということで得している部分もあるとはいえ、あまりにも評価が低すぎる。今年、個人的にはブッチギリの1位として挙げさせてもらいます。

2位はNOAHの潮崎。今年、新日本、全日本、NOAHという旧メジャー3団体の王者で、もっとも濃い試合内容の防衛戦をこなしてきたのは、間違いなく潮崎豪でしょう。アメプロ的な内容で昔からのマニア層からは嫌悪されている内藤と、恵まれた才能を持て余したまま全盛期が過ぎた感のある諏訪魔と比べると、まあなんというか…w ある意味、潮崎の試合スタイルは変わってないんですよね。時代がNOAHのバチバチスタイルを再評価しつつある。その辺の説明は最優秀試合と団体の項で。

一時期、また中堅どころに下げられて終わるかと思ったKENTAの活躍は、個人的には嬉しい誤算でした。予定調和で終わりそうだった1.5のメインをぶち壊した乱入には、ホントに胸が躍りましたw 反則絡みの試合が目につきますが、KENTAの場合は格闘スタイルを先鋭化させていることで、うまく調和が保たれている気がします。何気にザックとのシングルが好内容だったことが嬉しかったなぁ。

ここには書いてないけど、次点は紫雷イオ。ASUKA同様、NXTのチャンピオンとなり、カイリの誘導はあったにせよ、NXT全体のMVPになるというのは本当に凄いことです。

◆最優秀試合◆
1位:潮崎豪vs杉浦貴(12.6NOAH 代々木第2)
2位:紫雷イオvsリア・リプリー(11.18NXT)
3位:矢野通vs高橋ヒロム(6.24新日本後楽園)


1位。正直、潮崎の防衛戦はすべていいんだけど、ある意味もっとも“定番”の杉浦戦を。杉浦の年齢も考えると、おそらくこの試合が潮崎との“生涯ベストバウト”になる可能性が高いでしょう。50分越えのマラソンマッチというのは、個人的には賛同しかねるところがあるんですが、それを差し引いても、潮崎のチョップは本当に痛そう。前書きに書いた観客の声援に頼らないプロレスを考えた際、“痛み”って大きなキーワードだと思うのです。

2位は、紫雷イオとリア・リプリーのライバル対決1ラウンド終了ともいうべき試合。ピアスを開けた耳から出血した血を化粧のように頬に塗るリプリーは鳥肌モノ。一瞬のムーンサルト、最後は二人で抱擁という大団円も見ていて清々しかった。モニター越しから二人の覚悟が伝わる一戦でした。

で、「悪ふざけはやめろ」と言われそうな3位の選出。はっきり言って大真面目で、今年一番新日本で面白かった試合だと思います(神宮のみのるvs鷹木と迷ったけど)。

とにかくギミックが最高。ヒロムが抱える「バリカン攻撃」のトラウマを煽っておいて、最後は矢野のお株を奪うテーピングによる小包攻撃でエレベーター葬――無観客試合であることを逆手に取った、まさにこれぞ“コロナ禍の名勝負”でした。

「さっきと書いてることが違うじゃないか」という方も多いでしょうが…無観客を逆手に取ったエンタメで振り切った内容なら、それはそれで映像を見たファンには伝わると思うのです。例えばレッスルマニアのアンダーテイカーvs A.Jとか、馬鹿負けするくらいぶっ飛んでたじゃないですか。エンタメに徹する覚悟というか。悲しいかな、今年の新日本は、こういうコロナ禍と真正面に対峙した、ソフト面での実験的な試みが少なかった。矢野vsヒロムは、無観客の後楽園ホールを最大限利用した、最高のエンタメ試合だったと思うのです。

◆最優秀タッグチーム◆
1位:カブキ・ウォリアーズ
2位:杉浦軍
3位:暴走大巨人


7月にカイリが離脱してしまいましたが、上半期までの活躍は特筆ものだったカブキ・ウォリアーズをそのまま1位に。離脱してからも衰えぬ人気を見るに、カイリって本当にWWEファンに愛されてたんだなぁ、と。ちょっとむこうのアイドルヲタみたいな人たちに人気が偏ってる気もするけどw

杉浦軍はなんというか、もうすべてが野暮ったいんですが、そんなことも気にしない勝手気ままさがいいですね。あのアバウトさがいい意味でブラックボックス化していて、ノアの興行をフリーハンドできているというのがイマドキらしいというか。ヘタな横文字を使わず、昔ながらの「軍」というのがまたいいw

で、正月の興行で解散しちゃいましたが、暴走大巨人は実績で3位に。それにしても、若い選手の台頭で、この二人の立ち位置ってかなり微妙になってきましたね…。

◆新人賞◆
1位:林下詩美
2位:田村ハヤト
3位:ストロングマシーン・J


正直、興行として試合を見ることが減ってしまったので、新人がよくわからんのですw よくニュースや記事で名前を聞く3人をチョイス。てか、林下ってまだ新人賞の権利があったんだ…。

◆最優秀興行◆
1位:1.4NOAH後楽園
2位:4.4WWEレッスルマニア(1日目)
3位:11.9まっする3後楽園


1位。やっぱり天下の新日本イッテンヨンを向こうに貼って4大タイトルマッチという興行という心意気は素晴らしい。かつて「夢の懸け橋」の真裏で興行したWAR好きとしては、1位に入れざるを得ませんw 今年のNOAHの“リボーン”は、SAへの身売りからじゃなくて、この興行からなんですよね。

2位のレッスルマニアは、興行というか、先ほども書いたアンダーテイカーvs A.Jのインパクトですね。「こんなのありなんだ!」と思わせた、プロレスという名の映像作品。翌日のシナvsワイアットも映画エヴァを思い出すほどのトンデモ内容でしたが、カブキ・ウォリアーズの王座戦もあった1日目をセレクトしました。

自分が先ほどから書いている、この“コロナ禍のプロレス”のジレンマを具現化した「まっする」を3位に。かつてのプロレススタイルのオマージュは、個人的にちょっとシラけちゃったところがあるんですが、その中のクインテットマッチが望外の面白さで。格下と言われがちなDDTスーパースターズの格闘家アスリート部分の誇示と、“勝負論”としてのプロレスの面白さを再確認させるという一挙両得の試みには、なかなか唸らされました。

本当に偶然だったんですが、コロナ以前で最後の有観客開催となった2.24DDT名古屋大会を実は生観戦していました(ナゴヤドームで開催されていた乃木坂46のバースデーライブのついでだった…という話はともかくw)。



メインは、ディーノとササダンゴが挑戦するKODタッグ戦。この試合、実はササダンゴが技を失敗したシーンがあったりしたんですが、その際に、観客席横にあった長机に座って観ていた数人のDDTレスラーたちが一斉に笑ったんです。バカにしてるわけじゃなくて、友達が結婚式のスピーチに失敗したのをみんなで笑うような感じ。ササダンゴの団体内での評価がわかったような気がしたんですね。

アスリートとしての動きはちょっと劣っていても、プロレスに対するマッスル坂井の姿勢は真摯だから、DDT配下のレスラーがみんな「まっする」に協力するんだろうなぁ…と。この2つの興行を生観戦とテレビで見たことが、なんだか自分には特別なことに思えてきたり。

まあ、「じゃあなんで3位なんだよ」って話なんですけどねw プロレス興行としてはかなり異質なので、この順位で。

◆最優秀団体◆
1位:NOAH
2位:WWE
3位:DDT


と、いうことで、書いてるトーンでわかったと思いますが、今年、新日本プロレスに対しては、ワタクシ最低の評価をしております。

このコロナ禍で、プロレスの演出力が問われた時期に、出てくる試合が反則絡みのオンパレード。内藤というベビー化したヒールがチャンピオンなので、演出上で仕方がない部分もありますが、それにしても試合に反則が絡むことが多くて、潮崎や諏訪魔のようなフィジカルの強さを内藤から感じとることができなかったのは痛い。

かつて阪神大震災直後の大阪大会で、川田vs小橋60分フルタイムという試合を提供した全日本のように、今だからこそ新日本は出し惜しみをせず、「さすが業界一のスケール」と思わせるような、もっとエモーショナルなカードを組んで欲しかった。

また、裏MVP的な働きを見せたEVILですが、ジェイ・ホワイトと同様、反則の大盤振る舞いによってアスリートとしての魅力が見えづらくなってしまった。これではスーパーヒールになり損です。こういう至るところで、新日本は「守り」に入ってるように見えてしまった。なので圏外。

自分が1位に選んだNOAHは、2020年に多くのファンから支持を受けましたが、もともと四天王プロレス時代から続く“痛みの伝わる”プロレスが、このコロナ禍で再評価されているからでしょう。そりゃ松井珠理奈も新日本を捨ててNOAHを見るようになるわ、と(そういう事じゃないw)。

もちろん、リデット→SAという親会社の変更の中で、SNSでの発信など、ファンへのアピール力が高まったことも大きいと思います。問題は若手のエース格が清宮しかいないところでしょうね。新日本が上昇気流を描き始めたのは、オカダという天才が現れた時でした。竹下幸之介など、DDTから何人かの若手レスラーをリースしてみたらいいと思うのですが。

WWEは、レッスルマニアの際の自社ビル内での開催や、多くのモニターを会場内に設置したりなど、ハード面で面白そうな試みが多かった。こういう試みを新日本でも見たかったんですよね。

DDTは秋山のレンタル移籍でがぜん目が離せなくなってきたかな、と。竹下との2連戦は、プロレス界全体の至宝ともいうべき竹下のシンデレラストーリーに、きっと大きな影響を与えていくんでしょう。あと、自分と年齢がタメであれだけ動けるのはさすがw

ということで、“痛みとアピール力”のNOAH、“振り切ったエンタメと大スケール”のWWE、“文科系からアスリートプロレスへの脱皮”のDDTと、コロナの逆風に負けず、しっかり仕掛けをこしらえた3団体で、2020年はチョイスさせていただきました。

◆最優秀プロレスを伝えたで賞◆

1位:1位:長州力Twitter
2位:「アメトーーク・プロレス大好き芸人」(テレ朝)
3位:「リングの記憶 第三世代~天山広吉×小島聡×永田裕志×中西学~」


今年も「非定期書籍・映像メディア部門」と自分の中で決めを作って投票。

1位は…もう文句なしなんじゃないでしょうか。「飛ぶぞ」発言でバラエティ人気に火が付きそうだったところで、あのぶっ飛んだTwitter。「プロレスを伝えた」という意味で、知名度は文句なしだったのでは。

2位もおなじみ、「アメトーーク」のプロレス特集。新日に偏っちゃうのはちょっと不満なんですが、海野レフリーいじりは好きですね。本人がゲストで呼ばれてもおかしくなさそうなんですが、海野レフリー自身がやっぱり断ってるんでしょうか?

3位は…実は弊社の本だったりして。規定違反なら票から除外してください、杉さんw ただ、闘魂三銃士後を支えた「第三世代」関連のドキュメントってあまりない気がするんですよね。純粋に内容を考えて選んだ3位です。

で、いつものように、投票はしませんが、「定期マスコミ・映像メディア部門」を。

◆最優秀プロレスを伝えたで賞◆

1位:1位:WWE NETWORK
2位:Abema格闘チャンネル
3位:新日本WORLD


いつも紙媒体を選ぶんですが、今年はこういうコロナ禍の年なので、すべて配信WEB系を選んでおこうかと。

ただし。ちょっと思うんですが、今、ミュージシャンのライブって、アーカイブなしの有料配信ライブが主流なんですよね。怒る人もいるでしょうけど、新日本WORLDあたりなら月額費を少し下げる代わりに、興行を有料ライブで配信してみたらいいと思うんですよね。アーティストの中には、配信ライブのおかげでむしろ前年比より収入が上回ったなんて話もあるくらいなんですから。

また、ライブを見たファンには記念パンフを送るとか、サイン会の代替イベントとして、リモートによるオンラインイベントとか、こういう時だからこそできるファンサービスだってあるはずです。坂道系アイドルも、ファンとの交流を握手会から「ミーグリ」(本人と直接オンラインで会話ができるイベント)にシフトしているんですよね。

おそらくエンタメ業界は、2021年までイベントはオンラインが中心になっていくはずです。コロナがすぐ終わるだろうとおざなりな対応をしている会社ほど、窮地に陥る時代なんです。

興行の収容人数が5000人以下なので守りのマッチメイクをするくらいなら、黄金カードをあえてアーカイブなしの有料配信ライブにして、どのくらいの人間が視聴するか実験してみたらいい。仮に、今の飯伏のIWGPにケニー・オメガが挑戦するタイトルマッチを有料配信ライブで流してみたら、物凄い数の視聴者が集まると思うんですよねぇ。ワンマッチ配信ならAEWとの契約もうまくクリアできそうだし。俺、最後になんかすごくいいこと言ってるぞ!www

というわけで、いつものように長々と失礼いたしました!
2021年もプロレスと格闘技を見続けます!



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プロフィール

編集・秋

Author:編集・秋
年齢:昭和44年生まれの53歳。
   ゴミのような人生。
   五味龍太郎のような人生
   ではない。
職業:「近代麻雀」等、元(涙)編集
趣味:ギャンブル(競馬・麻雀等)
   プロレス・F1観戦、お城の
   旅行、坂道グループ鑑賞
   ほかいろいろ
貯金:マイナス100万
   (助けて…)
ギャンブルの負け金:約1800万(減らんなぁ…)
座右の銘:ワルツにはワルツを、ジルバにはジルバを
(byニック・ボックウインクル)

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