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かっぱがれ編集・秋のへっぽこギャンブル日記

基本はギャンブル日記だけど、まあ趣くままにてきとーに。

麻雀マンガの魅力ってなんなのかしらとか考えてみた


遡ること20年近く前になるでしょうか。
競馬帰りにいつものように大学時代からの悪友・鯖鯉と飲んでるときに、麻雀漫画の話題になりました。

自分は当時、『近代麻雀オリジナル』の編集でしたが、『近代麻雀』読者としてのキャリアは、鯖鯉の方が全然古い。てか、編集部に入るまで自分は『近代麻雀』というコミック誌についてほとんど知らないw

そんな有様から編集部で仕事を始めたので、『近代麻雀』読者の好みが掴みきれない部分もある。
で、酒呑みがてら、リサーチを兼ねてそんな話を振ってみたわけですが。

鯖鯉「というかさー、麻雀コミック誌なのに、作品の中でたまにたいして麻雀を打ってない時があるやん?」
かっぱがれ「まあ、そういうこともあるわな。作品の展開上、闘牌メインにならないことはある…」
鯖鯉「いやいや、みんな普段麻雀をやりたくてもできない人が、『近代麻雀』を読んでウサを晴らしてるわけじゃん? なのに、作品で麻雀してないってなによ? 麻雀コミック誌は麻雀やれ!

ガーン。
いや、仰せごもっともなわけなんですが^^;

実は当時、今回の質問と似たようなアンケートを懸賞の際にすると、必ず1位は「もっと闘牌シーンが読みたい」だったんですよ。

たまにエロシーンの多い作品とか掲載すると、「エッチするヒマがあったら麻雀せんかい」ってクレームがきたりとかw

いや、ホントなんですよ。麻雀マンガの読者って、驚くほど麻雀に対してストイックなんです(今でも『近代麻雀』のアイドルグラビアに不満を述べる読者とかも散見しますし^^;)。

ただ、作ってる側の立場からすると、連載している麻雀マンガでみっちり闘牌シーンを見せる場合は、やっぱりキャラや設定をしっかり立てないといけないので、闘牌少なめな「仕込み」回が事前にどうしても必要になってくる。

少なくても当時の編集部の会議では、その辺のだいたいの「闘牌の分量」を各作品の担当編集が報告し合って、状況によっては雑誌全体での闘牌の量を調整していたりしたのですが…まあ、読者の皆さんはそんなことまで気にしていないですよね。

しかし、ですよ。当時はモンドTVなど麻雀専門のCS放送もなく、通信で他人と麻雀ができる「天鳳」や「麻雀格闘倶楽部」、「MJ」もありません。
映像で見るとしたら不定期放送の「THEわれめDEポン」くらいだし、ゲームも通信ではなくAIとの対戦。セットやフリー雀荘へ行くくらいでしか「リアル闘牌」に触れる機会がなかったわけです。

ところが最近といえば、Mリーグをはじめ、TV、ネット配信、ゲーセン、ノーレート雀荘…いたるところで「リアル闘牌」が花ざかり。麻雀の確率論もかなり細かいところまで論じられるようになって、頭がグチャグチャになってきたりw

そんな今みたいな時代では、世間で「麻雀マンガ」に求めているものも、ずいぶん変わってきてるんじゃないかなぁ…なんて思ったりしまして。

そこで、今回のTwitter上でのアンケートですよ。
改めて結果をドン。


Q.あなたが麻雀マンガに求める一番の要素ってなんですか?
ストーリー:35%
登場キャラクター:24%
闘牌シーン:33%
その他:8%

なるほどなぁ。
相変わらず「闘牌シーン」という方も多いけれど、ギリギリ「ストーリー」が過半数という結果に。

「闘牌ももちろん必要だけど、しっかりしたストーリーのドラマを読みたい」

…と読者の皆さんは思っていると、自分は感じました。
いかがですかね、この分析?w

やはり、以前よりも読者からは闘牌に関してのこだわりが少なくなった気がしますね。
もしくは、「闘牌=ストーリー」と思っていた方が、「そういうわけでもない?」と思い始めたのか。
ライフスタイル自体、マンガとの関わり方が変化した部分も考慮すべきなのか…。

まあ、これ以上の分析はやめておきましょう。
皆さんはどう感じました?

* * * * * * * *

で、これも私見なのですが。
作り手として大事なのは、圧倒的に2番の「キャラクター」だと思ってるんですよ。

闘牌というのは、難解であればあるほど、ただのパズルになります。極論を言えば、闘牌だけで成立する麻雀ドラマはこの世には存在しない。

マンガ作品で例えると自分の場合カドが立つ(w)ので、実在のプロで例えますが、同じペン3ソーのリーチでも、二階堂亜樹プロ、前原雄大プロ、朝倉康心プロと、そのリーチをした選手によってイメージが変わってきます。際立った個性を持ったキャラがあってこそ、闘牌は何倍も面白くなるのです。

また、これは麻雀マンガに限った話ではないですが、目立つ主人公がいればいるほど、読み手にも認知されやすくなりますからね。売れるマンガの絶対条件というか。強烈なキャラクターがいれば、細かい設定がなくてもストーリーは動き出したりするんですよね。

もちろん、ストーリー軽視、闘牌シーン軽視ってわけじゃないですよ! そういう極論ではなくてね^^;

作品の作り方なんて千差万別ですし、入口も自由。結局、キャラを作ったとしても、あとからストーリーや闘牌作りが重要になってくるわけですから。逆に言えば、ストーリーを最初に思いついたら、それに最適なキャラや闘牌を作らないといけない。ホントはみんな大切なんですよ。(←おいw)

まあ、今自分が読んでいる麻雀マンガの作り手にどんなこだわりがあるか…?とか想像するだけで、普段よりも濃い楽しみ方ができるかもしれませんよ。冒頭に書いた通り、まったく麻雀マンガについて考えたことなどなかった自分が、すでに編集部から離れている今でも、これだけ考えちゃったりするわけですから。

…などと、通り一辺倒な締めで大変申し訳ないですがw
アンケートにご協力いただきました皆様、ありがとうございました!


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プロフィール

編集・秋

Author:編集・秋
年齢:昭和44年生まれの53歳。
   ゴミのような人生。
   五味龍太郎のような人生
   ではない。
職業:「近代麻雀」等、元(涙)編集
趣味:ギャンブル(競馬・麻雀等)
   プロレス・F1観戦、お城の
   旅行、坂道グループ鑑賞
   ほかいろいろ
貯金:マイナス100万
   (助けて…)
ギャンブルの負け金:約1800万(減らんなぁ…)
座右の銘:ワルツにはワルツを、ジルバにはジルバを
(byニック・ボックウインクル)

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