※Mリーグ開幕ということで、「サッカーダイジェスト」のセルジオ越後風味にしました。辛口な表現はご容赦ください…^^;ついにMリーグが開幕したね。記念すべき開幕戦は、ドラフト会議で一番最初に名前の挙がった赤坂ドリブンズの園田賢プロが、トップ目だった小林剛プロから発・ホンイツ・ドラ3で親っパネを直撃した。さすがのコバゴーも一瞬、目が泳いでいたね(笑)。トップスター揃いのMリーガーの中で知名度は一枚落ちるけど、この開幕戦の勝利で、園田プロはファンにその実力をアピールできたはずだ。
逆に、4着だった魚谷侑未プロも内容は悪くなかった。ハコ下の状況からの小林プロのリーチで、危険牌の赤五萬をツモった時に、キュッと唇を噛んでから手の中の黒五萬を勝負して、最後は追いかけリーチで小林プロからマンガンを打ち取った。点差とは関係なく、この対局に向けた覚悟と気迫が伝わってきたよね。2日間4試合に出場した13選手は、みんなナーバスにはなっていたけど、スリリングで見どころの多い麻雀を打っていたんじゃないかな。
それだけに、滝沢和典プロの少牌は残念だったね。自動配牌の卓で対局をすることは事前に発表されていたわけだし、慣れていないのなら、自動配牌の卓での経験を本番前にたくさん積んでおくべきだった。
滝沢プロは試合前のコメントで「意識せずに、いつも通り勝利に向けての麻雀を打てば、きっとMリーグも盛り上がるはず」と言っていたけど、そこは「いつも通り」じゃいけなかったかな(笑)。※改めて観てみたら、コメントは全然ニュアンス違ってました。「面白く打つじゃなくて、真剣に打って勝ちを目指せば、自然と面白くなる」といった感じでした。お詫びして訂正しますm(_ _)m ごめんなさいしかし、その後の大三元テンパイと、それが実らなかった際のクールな表情は、滝沢プロらしい魅力に溢れていた。一度のミスにへこたれず、これからの麻雀の内容で名誉を挽回して欲しいな。
☆ファン不在の開幕戦パブリックビューイングはMリーグ最初のミスかもしれない
それにしても、肝心なMリーグ中継の番組自体には、あまり目新しさがなかったね。対局スタジオは確かに豪華になったし、パブリックビューイングという観戦スタイルも、麻雀界の中ではかなり斬新だ。しかし、フタを開けてみれば、実況陣はWEBの麻雀中継ではおなじみのメンバーで、対局時に表示される情報レイアウトも従来とほとんど変わらない。
そういえば、対局中にパブリックビューイングの模様が映し出されていたけど、そこにいた人たちはみんな業界関係者だった。一般ファン抜きでパブリックビューイングをするんだったら、対局は公式戦にせずにエキシビションにすべきだったんじゃないか。
確か、Mリーグは「競技麻雀の普及と発展」という目的で創設されたって聞いた気がするけど、今まで競技麻雀を知らなかった人たちは、今回の中継を観てどう思うんだろうね。変わり映えのしない普段通りの麻雀中継で、現場の観客はすべて関係者。これでは、一般ファンには、麻雀村の中で開催されたお金のかかったイベントに、関係者がお祭り騒ぎしてるようにしか見えないよ。せっかく新しい麻雀界の未来を考えるのなら、世間との接点作りをもっと積極的にしてほしいと思うんだ。
☆ゲスト解説者の起用で「業界内イベント」からの脱却を例えば、実況と解説陣。今の実況を替えろって話じゃないよ。解説もMリーガーでも別に構わない。もう一人、芸能人やコメンテーターのようなゲスト解説者がいた方がいいんじゃないだろうか。「麻雀は好きだけど競技麻雀はよくわからない」という人の視点で、ゲスト解説者には対局の感想を語ってもらおう。
そういえば、開幕戦には某俳優さんもパブリックビューイングの映像に映っていたよね。せっかく会場で観てもらうんなら、大勢のお客さんが観るスクリーンじゃなくて、ゲスト解説席のモニターでゆっくりご覧になってもらった方が、ライブ対局の迫力を味わえたんじゃないかな(笑)。Mリーグを放送しているAbemaTVには「DDTプロレス中継」というコンテンツがあるけど、そこでも毎回芸能人がゲスト解説者として登場しているよ。
創設セレモニーの際にはあれだけ芸能人を呼んでいたんだから、本番では呼べないってこともないよね。ゲストを通して一般ファンにMリーグを知ってもらう。それだけでも、内輪のイベントイメージは一掃できるはずだ。
☆Mリーグを麻雀村の盆踊り大会にしてはいけない卓上の情報表示も、Mリーグならではの目新しさがほしいよ。さすがに巡目のカウントや捨て牌の残り枚数の表示は、ライブとしては技術的に難しいかもしれない。ただ、Mリーグには「イエローカード」という独自の罰則もある。罰則に該当することが起こった際には、そのルールを画面へインサートするくらいはできないのかな。滝沢プロの少牌の際、その表示があったら実況ブースもあまり混乱はしなかったはずだ。
また、リーチが入った際に、その選手のリーチ成功率が表示できたらいいよね。実況がその選手のプロフィールを話し始めたら、簡単な選手の略歴を画面でも流す。せっかく多くのデータをMリーグでは収集するんだから、あらかじめいろんなパターンのテロップを用意しておけば、ライブ中でも活用はできるんじゃないかな。
まだMリーグは開幕したばかりだ。リーグ戦も来年の2月まであと104戦もある。僕は初めて一般ファンが観戦する11日のパブリックビューイングにも注目しているよ。Mリーグを麻雀村の盆踊り大会にしてはいけないんだ。Mリーグに関わる人は、内向きの意見で動くのではなく、まだ競技麻雀を知らない一般ファンに対して、どういったアプローチをすればMリーグに興味を持ってくれるかを常に考えていてほしいね。
(了)
スポンサーサイト
トラックバックURL:http://daiginga.blog69.fc2.com/tb.php/851-1ca717ce