あえて名前は出しませんが、どうやら麻雀界にまた新たなプロ麻雀団体が誕生するみたいですねぇ…。うーん。
まず前提を言えば、今現在、プロを名乗る麻雀団体は飽和状態です。
すべての団体に所属する麻雀プロの人数を調べたら、相当な数になるのではないかと思います(もしかしたら1000人くらいいるかもしれない…)。
そんな状況の中でこれから新団体を旗揚げしようと思うのなら、そこには大義がないといけません。
既存の団体とは違った価値観を標榜するか、より強大なスポンサーやメディアを味方につけて、旧来勢力を飲み込む方向へと向かうか。
ところが、今度噂されている新団体のポスターにあるアピール文が――。
「(前略)二人のタイトルホルダーがいる。お主も将来のタイトルホルダーを目指すのじゃ!」
これ、前文で既存団体タイトルの存在価値をそのまま肯定しちゃっているのに、後文では「自分のところの団体で新しいタイトル作るからみんな来てよ」って言ってるわけですよ。
この時点で、今の麻雀界に楔を打つような、大きな目標がまったく感じられないというか…。
仲間集めましょう、会費出してください、リーグ戦しましょう、タイトルを争いましょう…今、新団体を作るのなら、それじゃダメなんです。
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まあ、そうはいっても、ちょっと期待したいところもあるんですけどね。
発起人のブログにあった、
「関西を中心に西から風をおこし麻雀界を活性化したい」
…という一文。
麻雀界って一昔前のプロレス界みたいだなぁ…といつも思っている(誰かと誰かが仲違いして団体が分裂するとかw)のですが、そろそろプロレス界と同じように起こりそうなのが、みちのくプロレスや大阪プロレスのような、「地方インディー団体への細分化」ではないかと思ってるんです。
それは決して悪い意味ではなくて、世間にも認知されているみちのくプロレスのザ・グレート・サスケとか、今はNOAHに上がる元・大阪プロレスの小峠篤司や原田大輔のように、地方団体からメジャーな存在へと駆け上がった選手が今のプロレス界には数多くいます。
要は、ここで新団体をひとつ増やして業界の細分化に拍車をかけるくらいなら、いっそ割り切って、
「関西発で他団体に活躍する人材を輩出する麻雀サークル」になればいいと思うのです。
なんなら今も他団体に所属する関西在住のプロとかも含めて、プロの名を冠さずに、道場やジムとしての使命をまっとうすればいい。
今の麻雀プロ団体のリーグ戦というのは、基本は東京でしか開催されません。(関西や九州に地方リーグが存在する場合もありますが)
地方在住の人間は、そのたびに夜行バスなどを使って上京するという、金銭的にも肉体的にもしんどいハンデがあるのです。
そういう意味では、地方それぞれのサークルで開催されたリーグ戦の上位者が、中央の既存団体で活躍できるような枠組みがあってもいいんじゃないかと。
その動きは当然地方にも還元されるわけですし、「麻雀の普及活動」が理念というのなら、そんな方向性があってもしかるべきなんじゃないでしょうか。
昨年末、つい激怒してTwitterでつるし上げた(ホントたちが悪いな、お前はw)関西の某大会もそうなんですが、麻雀界を普及発展させ、麻雀愛好者との親睦を深める場を作るというのならば、プロ団体やタイトルを作る必要なんてないのですよ。麻雀サークルの中でだって、大会やリーグ戦はできるのですから。他にそれで成功してるサークルだってあるわけですし(GPCとかね)。
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「麻雀の地方活性化」と「お山の大将」は表裏一体。
そこを肝に銘じて、これから活動していってほしいなぁ…と、思わずにはいられない業界ニュースなのであります。
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