ワッキーはサッカー日本代表に収集すべき
元来、「24時間テレビ」にはほとんど興味がなくて、だいたい見ていませんでした。
…けど、別に「どうせチャリティー番組なんて偽善だろ、ケッ」などと、自分が世の中に何の貢献もしていないことも忘れてるウスラトンカチじゃない。
これだけ規模のでかいチャリティー番組は、なんだかんだいって福祉にむけた世間喚起には貢献しているだろうし、なんといっても集まる募金額だってバカにならない。
いつまでも続いて欲しい番組だと思っています。ええ、思っていますとも。
でも、ふと脳裏に疑問が。
「あれ?義手のバイオリン弾きの子や盲目のスイマーの子たちに対して、募金はどう使われてるの?」
えー、先日、「100円玉に愛をこめて」という番組を見た方っていらっしゃいますでしょうか。
ちなみに某ウルトラセブンの欠番話とは関係ありませ(ry
この番組のコンセプトは、「たった100円玉1枚でも、アフリカやアジアの多くの子どもを救うことができる」というもの。
多額の募金といっても、それぞれの貧しい人々に分けられるのは、たかがしれてる。
でも、そんな少額でも、これだけ素晴らしいことができる…。
かつてどんな天変地異があろうとも、夕方にはアニメの再放送をぶちかましていたTV東京とは思えないw、ヒューマニズム溢れたスペシャル番組だったのです。
例えば。
チェチェン紛争で祖国に帰れず、ポーランドに移住してきた母子4人の家庭。
色んな私設を渡り歩き、現在住む施設も退去するように命じられているが、偏見と差別から誰も部屋を貸してくれない…。
残虐な戦争の記憶から、母親と息子にPTSDが発症。
息子からは「将来はロシア兵を殺す人になりたい」というショッキングなひと言が。
それでも、一緒に住居を探すことを提案する斉藤由貴に、母は「他人に優しくされたことなどなかった」と号泣。
さらに、斉藤は日本で募金のために街頭でダンスを踊るジュニアダンスカンパニーのビデオを見せる。
息子はそれに応えるようにチェチェンの民族舞踊を踊り、その後、こう告白する。
「僕、カメラマンになりたい。…夢の中で、映画を撮ってチェチェンで起きた事を世界中に流した。それで、彼らをやっつけた。カメラマンだったら、それが出来るんだ」
結局、転居先は見つからぬまま、撮影スタッフは帰国しなければならないことに。
無念を打ち明ける斉藤に、悲しみとあきらめの表情で母はつぶやく。
「私たちはこういう運命なんですから…」
だが、収録後に「奇跡」が起こり、無事入居先をみつけることができたという手紙が紹介される…。
…えー書きながらも涙腺が緩みっぱなしなんですがw
募金自体は、確か1ヶ月分くらいの家賃くらいでしか使われなかったのですが、「募金」そのものが家族の「希望」になったという、素晴らしいエピソード。
ほかにも、
●ベトナム。両親が病気のため、路上で物を売る少女。学校に行くのが夢。
→募金でノートや文具一式などを購入し、字を学んでもらう。
●ネパール。牛糞や有害物質が地中に堆積しているにもかかわらず、その井戸水を生活用水として使用し、重度の小児マヒや皮膚病を引き起こしている村。
→募金で3機の有機ろ過式浄水器を寄付。
…など、多額の金額でなくとも、「募金」が貧しき人々の生活支援に貢献していることがわかります。
正直、石川梨華ちゃん目当てに見た番組ですが(爆笑)、なんつうか、いまだ地デジとは縁遠い我が家のブラウン管の前で、人目もはばからず大号泣していた自分がいたわけで。
結局、何が言いたいのかっていうと、どんなにエンターテイメント路線に傾いて、視聴率至上主義になろうとも、「24時間テレビ」で一番大事なものはチャリティーの金額。
とにかく1円でも多くの募金が集めることが、現実に障害者たちを支援する一助となるんだから。
なのに、今やっている内容が、
■芸能人やスポーツ選手といった悲話のオンパレードフルコース特盛りつゆだく。
■どーでもいい世界新記録のチャレンジ。
■明らかにチャレンジする当事者たちは聞いていない応援歌。
■芸人が走るマラソン。
……(´・ω・`)。
「ウリナリ!」あたりから脈々と受け継がれる「芸能人チャレンジ企画」をタレ流すよりも、『「募金のありがたみ」をどう視聴者へ伝えるか?』に頭を悩ますほうが、「24時間テレビ」の「本道」じゃないのかい?
少なくても、僕は「24時間テレビ」をみても何も思いませんでしたが、「100円玉に愛をこめて」をみて、募金しようと思いました。