◆それでもボクは乗りたくない |
旅行好きを自認してる私ですが、実は「小」の飛行機嫌い。
「小」…つまり、我慢してなら乗れるけれども、お金や時間の制約がないのなら、なるべくなら乗るのは避けたい、という感じ。
確かにこの映画の飛行機みたいに、綾瀬はるかと吹石一恵の2大ロケット巨乳CAに囲まれるんだったら、ブラジルだろうが南極だろうが、長時間のフライトでも苦もなく行けると思うんだが…あ、でも寺島しのぶはちょっと好みじゃないw
で、この「ハッピーフライト」、確か上映時の評価はそこそこ高かったような気がするんだけど…う~ん、どうなんだろ。
決して大作というワケでもなく、ストーリーも起伏がなくて地味。
でも、航空業界の裏方で働く人たちをすごく丹念に描いていて、正直「つまらない」と切り捨てるようなものでもなし。
それでも。鑑賞を終えてからモヤモヤする、この違和感はなんだろう?
つまりだ、業界モノとしては、非常にありふれた内容なんですな。
若くもないけど若手でおっちょこちょいの副操縦士と、若くてタレ目で巨乳なあわてんぼさんCAが一人前になるまでを描いた、青春成長ストーリー。
これ、別に「副操縦士」と「CA」を、「医者」と「看護士」にしたっていいし、「TVマン」と「女子アナ」にしたって構わない。
なんなら、「雀荘オーナー」と「女子麻雀プロ」に置き換えれば、ちょっとした麻雀マンガの出来上がり、てなもんで。
ただ、それが航空業界だったということで、ドバーンと「ANA全面協力」とか、「ボーイング7472週間借りちゃった」とか、すごい大きなスケールの話になっちゃった。
確かに、作り手は、ストーリーよりも、航空業界で生き生きと自分の業務に従事する人々を描くことにピントを合わせていたわけで、ここでその辺を突っ込むのはきっと野暮ってものなんでしょう。
それでも、ぜいたくを言わせてもらえば、せっかくそんな舞台を用意してもらったんだから、そこで諦めちゃうんじゃなくて、なおのこと、もっと胸のすくようなお話作りはできなかったんだろうか?と思っちゃうわけです。
言ってしまえば、三ツ星レストランで調理されたサッポロ一番。
味は定番でおいしいけど、果たしてその料理はこのレストランでで作るものだったんだろうか?と。
だからって、ここで無理やり「エアポート'77」みたいなパニック映画作られても、呆れちゃってたろうし。
じゃあ、「フライング・ハイ」みたいなスラップスティックなコメディ映画作られたら、それはそれで寒そうだしw
(風船人形でふくらむ時任三郎とか…あ、ちょっと見てみたいかもwwwww)
…まあ、こういう映画も必要なんだろうなぁ。
まとまらぬまま終了w
◆マクロス第4話「リン・ミンメイ」に胸焦がしたあの頃 |
当然映画館ではなく、先日の夜中にTVで放映していたものを視聴。
公開当時から気にはなってたんだけどね。
まあ、内容に関しては、タイムスリップものの悲しい性で、突っ込みどころ満載なわけですがw
未来と過去の因果律がてきとー過ぎるだろ!?とか、なんで2007年で20歳の人間の故郷が、まるでうちの親父が過ごしてきたような、昭和中期でレトロな感じなんだ!?とかw
どうもWikiなどで調べたところ、郭在容監督は、日本のアニメや映画が好きだが、日本文化の理解については中途半端なんだそうで。
確かに、作中で主人公の過去にタイプスリップした際のシーンは、「三丁目の夕日」とか、一連の大林宣彦監督作品の「できそこないオマージュ」として見てましたが(苦笑)。
だいたい、設定からして「最終兵器彼女」に近いし(あそこまで独善的なストーリーでもないけど)。
だがしかーし。
はっきり言って、そんな些末な話はどーでもいいんです。
とにかく、この作品の一番の見どころは…。
冒頭とラストでの、俺の嫁・綾瀬はるか(まだ言うか)と小出“出たがり”恵介(そりゃひょうきんプロデューサーだろ、しかも下の名前だけw)のミニランデブーシーン
…なんです! ていうか、もうそれがすべてw
韓流ドラマでよくみる、スラップスティック・ラブコメのガチガチな方程式に、いわゆるジャパニーズ丸出しの天然系ロケット巨乳アイドル女優・綾瀬はるかを代入してみたら、百乗してもまだお釣りが出るくらい魅力が増幅されたという、このアンバランスな心地よさ。
生ぬるい寸劇ではありますが、イマドキの日本映画にはない(っていうか、もはや古臭くてできない)、照れもなくピュアで透明感溢れるファンタジーに、アラフォー親父のボクのハートはズキュン!(死語)とやられちまったという。
最初に「大林宣彦監督作品のできそこないオマージュ」と書きましたが、だいたい異国の人間によって撮影された自国のノスタルジー映像に感動する…なんて、ドダイYS無理な話であって。
むしろ、自国流の映像技術とドラマロジックで、綾瀬はるかをかくもチャーミングにアピールしてみせた部分に、原田知世や冨田靖子の「初々しさ」を作品に丸ごとパッケージしてみせた、大林宣彦監督との共通項を感じずにはいられなかったわけで。
ネタバレするんで細かい記述は避けますが、結末に関して言えば、個人的にモヤモヤとしたものが残りました。
でもそれは、その納得いかない部分もさることながら…あえて書きましょう。
綾瀬はるかと付き合いてぇェェェっ(天津向調)。
と、いう気持ちが残ったからだと。
…そこのあなた、アホかと思ってるでしょ?w
でも、アイドル映画って、そこが肝心じゃないかと思いますよ。
(だから、アイドル映画なのか?これw)
●男の子ものがたり |
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「他人とは違う人生」というけれど――。
「平凡な人生」の中にも、大波、小波、さざ波、津波、まれに鉄砲水や火砕流、実はただの床上浸水とか、そのフツーの人生なりに、そりゃーいろんな波があるワケで。
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フツーの会社員だって、自分の出世を左右するプレゼンや取引があります。
コンビニのバイトだって、感じのいい接客対応やセンスバリバリの発注で売り上げアップが出来れば、フランチャイズ本部からスカウトされるような人生があったりします。
それが本人にとっては、「インディー・ジョーンズ」のハリソン・フォードなみの、後ろから大岩に追われるような人生を賭けたアドベンチャーだったり。
実は、うちの親父は下町で赤ちょうちんをやっとります。
カウンターと小さい座敷しかない、ちっちゃい居酒屋。
でも、たまに、普段使わない2階を使って、20人くらいの人数がくる宴会があったりするんです。
料理は何を作ろうか、常連客には失礼がないか。親父、何日も前からテンション♂♂状態w
つまり、居酒屋チェーン店だったらフツーにやってるような宴会が、うちのような飲み屋の親父にとっては、ジャングルクルーズかビッグサンダーマウンテンか、はたまた花やしきのジェットコースターのような、スリルたっぷりなアトラクションだったりして。
みんな他人とは違ったオンリーワンな旅をして、自分だけのゴールに向かって歩いてる。
望もうと望まざるも、同じになりようがない。
ただし。それは男の子に限って、という話であって。
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女の子は違うんだよね。
男の子とは逆。
女の子の旅のゴールは、必ず一つに向かってる。
それは、 「お母さん」になること。
女の子は、どんな不幸な境遇であろうと、困難な苦労が待ち構えていたとしても、そして、本人自身が亡くなったとしても、「お母さん」というゴールさえあれば、きっと幸せになれる。
板尾創路が演じるお父さんのセリフが、実は壮大な伏線…だったかどうかは知りませんw
大丈夫だよね? これ、ギリ、ネタバレにはならんよね?wwwww
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ボク的には、この映画はノスタルジックな情感あふれる友情ロードムービーというよりは、「女の子にとって何が幸せなのか?」をテーマにしたオムニバスライフストーリーに感じられたワケですが。
ただ、監督さんがサイバラさんファンだからか、「毎日かあさん」にもつながる一連の「サイバライズム」がどっかりと軸に据えられていて、ファンの期待を裏切らない作品に仕上がっております。
でも、やっぱり「女の子」のほうが、この映画はグッとくるかも。
だって、試写会行ったんだけど、会場の9.5割が女の子だったんだもんwwwwww
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あと、見てて思ったピピピなこと。
・サイバラさんはだんだんヒッチコック化してる。
・深津絵里は(・∀・)イイ!!
・大後寿々花は一晩グツグツ煮詰めると、顔が久住小春になる
…えーw
ちなみにつまらない指摘ですが、「1、2、3、ダーッ!」を猪木が初めてやったのは90年2月10日。
その頃には、サイバラさんはとっくにデビューしております(ん?なんのことかなー)。
●斎藤一は竹中直人でも別にいい |
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先日、NHKハイビジョンで放映していたのをザッピングで見つけ、視聴しました。
新撰組ファンには今さらだけど、
斎藤一=佐藤浩市
沖田総司=堺雅人
…のキャストにびっくり。
なぜなら、NHK大河ドラマの「新撰組!」が、
芹沢鴨=佐藤浩市
山南敬助=堺雅人
…だったから。
個人的には、「新撰組!」の方がしっくりいってたから、ちょっと違和感が…。
堺も佐藤も、キャラとしては「ベテラン」系だし。
(そういえば「新撰組!」主題歌を唄ってたジョン健ヌッツオ、捕まっちゃったね)
で、作品の中身にしても、テレビ東京で先んじて02年1月に放送された新春ワイド時代劇「壬生義士伝~新選組でいちばん強かった男~」が名作だっただけに、映画版はすご~く損してる感じ。
原作では優男だから、主人公の吉村貫一郎は中井貴一の方がハマり役らしいけど。
とはいえ、老いた斎藤と大野次郎右衛門の息子の回想をメインにしているため、時間軸がバラバラでわかりにくい。
吉村が家族と別れるシーンや、切腹に至るシーンなど見どころも多いけど、すぐ斎藤と大野のやり取りが挿入されるので、原作ストーリーを知らないと映画全体が把握できないような???
逆に言えば、10時間放送で細かいワンエピソードが詰め込めるというアドバンテージがあるとはいえ、TV版はホントに名作でした。
子役時代のなっちはともかくw、「ハリウッド俳優前夜」である渡辺謙と、大野治郎右衛門である内藤陳のハードボイルドだど!…もとい、内藤剛志の濃淡ある演技は素晴らしい!
悲劇的な再会場面をはじめとして、どのシーンも見どころたっぷりでした。
(この部分だけで言えば、間違いなく中井&三宅裕司コンビの負け)
こっちも時代劇チャンネルあたりで再放送やんないかなぁ。
…て、映画版を少し否定しちゃいましたが、それでも「篤姫」の1000倍はマシだったと(以下略)